【最終2187 / 81位】命中安定サフゴカイリュー【SVS2使用構築】

こんにちは、ピッツと申します。

SVになってから初めて最終2桁順位を取ることが出来たので、構築記事を書くことにしました。書きたいことを書いていたらかなり長くなってしまったので、暇なときにでも読んでいただけると幸いです。

構築名は、自分にしては珍しく全ての技が命中率100%であることに由来しています(特に意識して組んだわけではなく、結果的にそうなりました)。技外しによる運負けが基本的にないので、比較的ストレスをためずにポケモンが出来ていた気がします。

最終更新時の戦績(2023/2/1 8:55ごろ)

以下常体。

 

【構築経緯】

S1の構築記事を読み漁っていたところ、鋼テラス眼鏡サーフゴーの単体性能が非常に高いように感じたため、このポケモンから構築を組み始めた。サイクルを回すうえでの相方として、サーフゴーが対面不利となるドドゲザンやガブリアスへの引き先となれる、フェアリーテラスのゴツメカイリューを採用。サーフゴーとカイリューは初期環境のプールで圧倒的に強いポケモンだと個人的に考えているので、上記2体は軸として固定。

この2体だけでは相手の積みアタッカー全般(ウルガモス、珠ミミッキュ、竜舞型のカイリューなど)の対処が難しいため、天然によって積みを抑制しつつサイクル適性もある残飯ヘイラッシャを採用。

次にカイリューやヘイラッシャがキョジオーンと対面した際に塩漬けを打たれるだけでサイクル不利になることが気になったので、前期の自分の構築にも入っており使い慣れていた、隠密マントキョジオーンを採用。HDにすることで、ここまでで重いヒトムや眼鏡ドラパルトへの対策枠も兼ねている。ヘイラッシャと合わせて選出した際にステロ欠伸のループに入れることができるよう、今回はステロ撒きの役目も担ってもらった。

上記4体では構築全体としてSが遅く、マスカーニャガブリアスサザンドラなどを上から殴れるポケモンが欲しかったため、スカーフでない限りそれらの上を確実に取れるドラパルトを採用。炎テラスにすることで風船デカヌチャンや鋼テラスサザンドラに対しても自然に強くなれるのもGood。

最後の1枠は前期の自分の構築で使用感の良かった鬼火HBウルガモスを使用していたが、構築全体としてミトムが非常に重いこと、ウルガモスが呼ぶラウドボーンに身代わりがあるとそれだけで構築が半壊してしまうことなどから、別のポケモンを模索した。その結果、ミトムに対してはタイプ上有利で、毒菱を先に展開しておくことで長時間居座って能力を上げてくるポケモン(ラウドボーン、残飯コノヨザル、オニゴーリなど)への対策が可能なことを評価して、毒菱マスカーニャを採用して構築が完成した。

 

【個体紹介】

ドラパルト@命の珠(テラスタイプ:炎)

性格:意地っ張り

実数値(努力値):163-189(252+)-96(4)-x-95-194(252)

調整意図

AS特化(=最速マスカーニャ+2)、余りB

トリック後のサーフゴーを除けば、本構築唯一の積みエース。

数は減ったが一定数存在した耐久に振ったデカヌチャンを可能な限りワンパンしたい、また最速マスカーニャの上から動きたいということでASを妥協する余地がなかったので、調整はシンプルにAS特化。

理想の動きはカイリューのアンコールやヘイラッシャの欠伸で起点を作って竜舞を積むことだが、竜舞を積まなくてもある程度の火力と素早さがあるため、初手から出してサーフゴー対面などで炎テラバを打って数的優位を取りに行く動きも多用した。

今期はスカーフを持ったサーフゴーやガブリアスなどでドラパルトを上から縛りに来ようとするプレイヤーが比較的多かった印象で、竜舞がよく刺さっていたと感じた。また身代わりがとても偉く、特にテラスタルの噛み合いになりがちなサザンドラ対面や、不意打ちを持っていそうなマスカーニャ対面など、中間択として身代わりをおくことで一方的に技選択のリスクを軽減できるのが自分好みだった。

総じて非常に強かったのだが、ミミッキュに対してテラスタルをしないと打点がなく、またテラスタルを切っても対面からだと負けてしまう点は弱かった。最終日には珠ミミッキュが爆増していたので、この弱点をもっとカバーできる構築にするべきであった。

 

サーフゴー@拘り眼鏡(テラスタイプ:鋼)

性格:控えめ

実数値(努力値):165(20)-x-116(4)-190(156+)-121(76)-136(252)

調整意図

HD…臆病C252サーフゴーのシャドーボール確定耐え

C…耐久とSに振った余りで可能な限り高く

S…ミラー意識で準速

最強ポケモン①。とにかく鋼テラス眼鏡ゴルラの火力がすさまじく、生半可なポケモンでは受けが成立しないため、有利対面を取ると簡単に相手のサイクルを破壊することが出来る。受けるのが難しい相手のサーフゴーとの対面で合法的に突っ張るために臆病サーフゴーのシャドボ耐えまで耐久に振っているが、これはかなり活きた場面が多かった。

仮にお互いテラスタルがない場面を想定すると下記の通りとなる。

相手のサーフゴーの方が早い→相手のシャドボを耐えて、返しのこちらの眼鏡シャドボでワンパン

相手のサーフゴーの方が遅い→上からこちらの眼鏡シャドボでワンパン

鋼テラス眼鏡ゴルラ2回で相手のサーフゴーは倒すことが出来るので、お互いテラスタルが残っている状態でも上記の有利不利関係は変わらない。

最速眼鏡or準速同士での同速負けの場合負けてしまうが、前者は個体数的に切ってもよいと考えていたので、後者の負け筋を減らすために眼鏡サーフゴーは準速一択だと思う。

技構成としては、メインウェポンのゴルラとシャドボ、後述するカイリューのアンコールとの相性がよい&ハピナスやラッキーなど明確な受けポケモンに刺さるトリックまでは確定。最後の1枠はサイクル性能が上がる自己再生も考えたが、トリック後に有利対面を作って積むことで受けループに対して強くなれる悪巧みを採用した。具体的には投げつけるがないハピナスでサーフゴーを見ようとしている構築を崩すことが可能になる。そもそもシーズンを通して受けループとほとんどマッチングしなかったので、投げつけるハピナスは負けと割り切って考えていた。

正確に集計はしていないが、体感的に本構築で選出率No.1だったと思われるので、軸にして正解の大活躍だった。

 

カイリューゴツゴツメット(テラスタイプ:フェアリー)

性格:腕白

実数値(努力値):197(244)-154-143(116+)-108-120-119(148)

調整意図

HB…マルスケ抜きで、A特化総大将ドドゲザン(1.2倍補正)のドゲザンが~50.2%

S…ミラー意識でできるだけ早く

最強ポケモン②。サーフゴーが対面だと圧倒的に不利を取るガブリアス、ドドゲザンに対しての引き先になりたかったので、自然とゴツゴツメット&フェアリーテラスでの採用となった。

HBカイリューのテンプレートとしての羽休めとアンコールはすぐ確定したが、他2つの技については非常に悩んだ。最初は炎の渦+ワンウェポンで使用していたのだが、この構成だと相手に自由な動きをさせてしまう範囲が広いのが気になった。具体的には、流星群や冷凍ビームの採用だと相手の後出しサーフゴーに何もできず、地震の採用だと相手のカイリューと対面した際に打つ技が命中不安の炎の渦しかなくなってしまったり、ガブリアスへの遂行速度が非常に遅かったりする。結果として、相手のサーフゴーを自由にさせないための地震と、ガブリアスカイリューへの安定的な打点としての冷凍ビームを採用したところ使用感がよかったため、中盤以降はこれで固定した。

冷凍ビームは最初アイススピナーにしていたが、鮫肌やゴツゴツメットでこちらのマルスケが剥がれる点で相性が悪かったため、非接触の冷凍ビームに変えた。基本的に弱点を突いて打つ技なので、Cに下降補正をかけているが火力不足が気になる場面はそこまで多くなかった(全くなかったわけではない)。

ゴツメが見えた時点で相手はまず炎の渦アンコール羽休め@1の型を想定するので、地震か冷凍ビームの片方を見せると、もう片方への警戒は極めて薄くなる。相手のその心理を把握したうえで技選択をするのが大事だったと感じる。

 

マスカーニャ@気合いの襷(テラスタイプ:草)

性格:陽気

実数値(努力値):151-152(172)-112(172)-x-90-180(164+)

調整意図

HB…ドラパルトの陽気鉢巻ドラゴンアローを高乱数耐え、意地珠ドラゴンアローを確定耐え。陽気ガブリアスの逆鱗+鮫肌ダメージ確定耐え

S…最速ゲンガー抜き抜き

構築経緯でも記載した通り、毒菱が撒けることを評価して採用した襷マスカーニャ

環境にそこそこいたゲンガーの上から動くために、性格は陽気一択。初手で対面したセグレイブやサザンドラの上からけたぐりを打つ場面も多かったため、その際のダメージを上げるために特性は変幻自在とした。

技構成はタイプ一致のトリックフラワーと叩き落とす、ミラーの際やセグレイブ・サザンドラ・ドドゲザンあたりへの高火力打点となるけたぐり、採用理由の毒菱とした。テラスタイプもトリックフラワーを連打する場面を想定して草としたが、正直草技の通りが悪くトリックフラワーを打つ場面は少なかったので、特性が変幻自在であることも加味してトリックフラワーでなく別の技(不意打ちやじゃれつくなど)を採用し、悪テラスにしてもよかったかもしれない。

襷を持たせてはいるものの、相手のドラパルトが鉢巻や珠だと何も仕事が出来ずに落とされかねないことが気になったため、ASを削ってBに回すことで可能な限りドラパルト対面での行動保証を確保した(ドラゴンテラスと意地鉢巻のみ厳しい)。ガブリアス対面で叩き落とすから入ることでほぼ必ず2回動くことができたり、少し削れた状態でも相手の物理攻撃をミリ耐えすることがあったりと、この耐久振りは意図しない場面でも活きることが多く非常に使用感がよかった。

終盤はマスカーニャが受かる構築が非常に少なかったように見えたため、多くの構築に初手から投げて相手の場を荒らしたり毒菱で試合展開のサポートをこなしたりしてくれた。補完として最後に採用したが、最後の方は非常に信用しており選出率も高かった。

 

キョジオーン@隠密マント(テラスタイプ:フェアリー)

性格:慎重

実数値(努力値):207(252)-120-150-x-150(212)-61(44)

調整意図

HD…控えめ眼鏡ドラパルトの流星群+C-2流星群を中乱数耐え。

S…ミラー意識、S4振りトリトドン抜き

諸説枠。相手のキョジオーンの塩漬けに対して受け出し、塩漬けやステルスロックを打つことでテンポを取る狙いで隠密マントでの採用。また相手の身代わりキョジオーンを意識して、身代わりを貼られる前に塩漬けを打つためにSをそこそこ伸ばした。

技構成は外す理由がない塩漬けと自己再生、サイクル補助のためのステロまでは確定。ラスト1枠は相手のキョジオーンに負荷をかけるため、ボディプレスを採用した。同じ目的であれば地震でも問題ないのだが、中盤まで流行っていた身代わりサザンドラの身代わりを割ることが出来る点が強いと感じていたためこちらを選んだ。

構築の他のポケモンだけでは珠や眼鏡のドラパルトに簡単に崩されかねないため、慎重HD&フェアリーテラスにすることで、上記の型を重点的にケアしながら他の型もある程度ケアできるポケモンとして受け出せるのが偉かった。竜舞ドラパルトは技構成次第では無理だが、ヘイラッシャがいるためかあまり選出されなかった。

Dに厚くしたため終盤流行っていたロトム(ミトムはフェアリーテラス込みでの対処想定)にも有利サイクルを形成できたのはよかったが、やはり隠密マント持ちがいるだけでサイクル不利になってしまう点は難しいポイントだった。使っていてかなり強く、代えの利かない性能をしているとは感じたものの、きちんとメタを貼っているプレイヤーには崩されてしまったので、改善するならこの枠だったかなと感じる。

実際にメインロムでは最終日に急きょマントドオーを試してみたが、やはりしっくりこず負け込んでしまったため、ドオーよりはキョジオーンだったと思う。

 

ヘイラッシャ@食べ残し(テラスタイプ:悪)

性格:腕白

実数値(努力値):241(124)-139(148)-181(236+)-x-85-55

調整意図

H…16n+1

A…地震でH振りサーフゴーを高乱数2発

B…余りでなるべく高く

積みアタッカー対策および、セグレイブ等高火力物理に対するクッションとしての採用。ヘイラッシャの一番の強みと考えている欠伸を採用するにあたり、終盤は欠伸+3ウェポンの型が流行っているように見受けられたが、体力管理や拘り技の確認などで非常に有用である守るは個人的には必須級の技だと感じた。

カイリューサーフゴーとセットで選出することで相手のカイリューのほぼすべての型に安定して対処できるため、投げられそうな試合ではなるべく投げるようにしていた。このポケモンがいることで相手の積みポケモンを抑制する効果もある程度あったと思うので、選出画面でも働いてくれていたはず。

地震の枠は最初地割れで使っており、欠伸守るを駆使することで試行回数を稼ぐことが出来るためこれはこれで強かったのだが、ウェーブタックルの反動や接触によるゴツメダメが気になる場面が散見されたため変更を決意。欠伸に対して受け出してくるサーフゴーを大きく削れること、非接触のためゴツメにも触れないことを評価して地震を採用することにした。それに伴って最初の調整からAに努力値を回すことで、ある程度の火力を確保しつつHBヘイラッシャとしての汎用性を損なわない型に変更した。

地震を採用したことで運を絡ませずに勝てた試合も多かったので変更は正解だったと思いたいが、ヘイラッシャにヘイラッシャを受け出して地割れを連打してくるプレイヤーに当たった時など、こちらも地割れを採用しておけば…と思ってしまう場面もあった。

テラスタイプが悪の理由は、構築単位で重いアシストパワー持ち(グレンアルマやポットデスなど)に対して、アシストパワーのタイミングでテラスタルを切って欠伸を入れる動きで切り返すため。ピンポイントな役割となるが、そもそもヘイラッシャにテラスタルを切ることはあまりなく、相手からは見えづらい動きのため役割対象には想定通りに決まって勝てる試合が多かったので、これで正解だったと思う。

 

【選出】

本構築はサイクル構築であり、相手の構築に沿って3体を幅広く選出するので、基本選出は存在しない。体感として多かった選出パターンは以下。

カイリューとヘイラッシャで削りをいれつつ対面操作し、サーフゴーで相手のサイクルを崩すことを狙う。一番安定感のある選出。

  • 初手マスカーニャ+キョジオーン以外から@2

マスカーニャそのもの、もしくは毒菱が刺さっている際の選出。初手のマスカーニャで数的有利を取る、もしくは毒菱を撒いてその後のサイクルで有利に立つことを目指す。ちなみに初手マスカーニャミラーは蜻蛉返り+ゴツメ持ちやカバルドンの砂ダメによってマスカーニャが出落ちすることが多かったので、最終日付近はカイリューに素引きしていた。

相手の構築的にサイクルを回すことが難しいと判断した際の対面的な選出。ほとんど交代はせず、ひたすら殴っていく。初手はドラパルトが多く、数的有利を取るためであれば初手テラスタルも切る。

  • サーフゴー+キョジオーン@1

相手の構築が受け寄りだった際の選出。キョジオーンのステロと塩漬けで定数ダメージを稼ぎ、サーフゴー受けにトリックをした後に悪巧みで崩していく。@1は相手のキョジオーンやヘイラッシャの地割れをすかしてアンコールで縛るためにカイリューの選出が多かった。

 

【重いポケモン

HBサーフゴー…カイリューやヘイラッシャの地震が半分入らないため起点にされる。こちらのサーフゴー以外で倒せない。

草テラスウルガモス…ヘイラッシャもキョジオーンも破壊されるので無理だった。なぜか大体この型は身代わりを持っていたが、どこから流行ったのか謎だった。

ミミッキュ…ヘイラッシャを選出できていないと非常にきついが、ミミッキュの型としてスカーフや呪い身代わりもメジャー寄りであるため、それもケアしようと選出やプレイングが歪んでしまった。最終日にこのポケモンが数を増やしていたことがメインロムが宇宙に飛んでいった一番の原因と考えている。

 

【感想】

今期はS1で達成できなかった最終2桁を目標にしてランクマッチに臨んでいたので、その目標が達成できたことは嬉しく思います。

しかしながら、今期は終盤(最終日の前日まで)2ロムとも2桁前半でキープできていたことを考えると、もう少し高い順位をとりたかったという気持ちもあります。

メインロムは最終日2桁前半からスタートしたのですが、最後には4桁まで落ちてしまったため、そこで心が折れて撤退しました。最終日付近は一日0~数戦くらいのペースで潜っていたため対戦数が足りず、環境の移り変わりにまったくついていけなかった結果、最終日に構築が通用しなくなったことがその原因だと思っています。

この反省を生かして、S3以降にさらに高い順位を目指したいと思います。

自分の構築等で何かあれば、Twitterによろしくお願いします。

ピッツ (@pitspoke) | Twitter

ここまで閲覧していただきありがとうございました。